大阪メトロのタイトルホルダー駅いくつわかる?
賞を受賞したことのある駅を、駅ごとに紹介していきます。
賞によっては、一部分の駅施設のみが受賞していたり、駅+周辺建築物のセットで受賞しているケースもあります。
また乗り換え駅では、駅まるごとの受賞や、一路線の建造物のみが受賞なんてことも…。
それでは、順番に紹介していきますよ!
大阪メトロのタイトルホルダー駅
コスモスクエア駅(中央線・ニュートラム)
「第一回 近畿の駅百選」
受賞時はまだOTS管轄の駅だったコスモスクエア駅。1997年に開業したこの駅。開業からたった3年で、近畿の代表駅たちと肩を並べて選出されています。
現在でも特異な駅(褒め言葉)だと思いますが、受賞当時はホーム内にミニ水族館があってより個性を放っていた駅でした(管理人の記憶にはほとんど残っていない)。
管理人的には、1階(コンコース階)から望む、B1階(ニュートラムのホーム階)、B2階(中央線のホーム階)の3フロアがすべて見える、ここの光景が好き。
鶴見緑地駅(長堀鶴見緑地線)
「第三回 近畿の駅百選」
1990年花博の玄関口を務めた駅。内装にこだわったホーム(長堀鶴見緑地線はどの駅も非常に内装が豪華)に、改札外に広がる広大なサンクンガーデンと、近年の大阪メトロの駅を代表する駅の1つです。
長堀橋駅(長堀鶴見緑地線)
「関西支部技術賞」
関西支部技術賞
業績名 | 長堀通改造事業-都心部における地下鉄・地下街・地下駐車場の一体的整備- |
受賞年 | 1997年 |
受賞者 | 大阪市建設局 大阪市交通局 大阪長堀開発株式会社 大成・清水・戸田・東亜・奥村組土木特定建設工事共同企業体 |
長堀通の地下空間に、地下鉄(心斎橋駅・長堀橋駅・その駅間)、長堀駐車場、地下街(クリスタ長堀)を一体で建設した功績を称えた、土木学会から送られた賞です。
先進の防災設備や、地域性の高い意匠デザインなど、機能面・意匠面ともに評価されています。
心斎橋駅(長堀鶴見緑地線)
「1997年 関西支部技術賞」
上の長堀橋駅と一体での受賞ですので、説明は割愛します。
(※御堂筋線心斎橋駅も別の賞を受賞していますので、後ほど紹介します!)
西長堀駅(長堀鶴見緑地線)
「関西支部技術賞」
関西支部技術賞
業績名 | 地下鉄7号線西長堀停留場および地下線路工事 |
受章者 | 大阪市交通局 熊谷・三井・大豊・住友特定工事共同企業体 |
受賞年 | 1998年 |
評価された業績 | ①既設構造物下部掘削前に仮受けを完了できる懸垂工法 ②水中掘削工法による高被圧地下水地盤における大深度立坑構築工法 ③シールド掘削残土を簡易な設備により埋戻し材料に利用する発生土有効利用システム。 |
こちらも土木学会から送られた賞。都市での地下利用で有効で経済的な新技術が評価されたそうです。建築素人の管理人にはなにがなんだか全く分かりませんでした。
堺筋本町駅(中央線)
「土木遺産」
土木学会選奨土木遺産
名称 | ビル・高架道路・地下鉄駅の一体整備(船場センタービル、大阪市道築港深江線、阪神高速道路、Osaka Metro中央線本町駅・堺筋本町駅) |
選奨年 | 2020年度 |
選奨理由 | 小規模な専門卸売店が密集する船場地区で、店舗ビルと高架道路・地下鉄駅を一体整備するという卓抜したアイデアを実現した施設です。 |
船場センタービル、阪神高速、地下鉄中央線を一体で建設するという、アイデアとその大工事を称えた賞です。
地下には地下鉄駅(中央線本町駅・堺筋本町駅)、その上に船場センタービル、さらにその上には阪神高速および中央大通の高架道路と、それぞれの施設が一つの構造物となっており、現代でも異彩を放っています。
本町駅(中央線)
「土木遺産」
上の堺筋本町駅と一体での受賞ですので、説明は割愛します。
南森町駅(谷町線)
「関西支部技術賞」
関西支部技術賞
業績名 | 片福連絡線南森町工区の施工と地下鉄南森町駅の改造 |
受章者 | 大阪市交通局 大林・鴻池・住友建設工事共同企業体 |
受賞年 | 1996年 |
JR東西線大阪天満宮駅の建設と、それと並行して進んだ谷町線南森町駅の改造工事の功績を称えた賞です。
この改造工事では谷町線南森町駅の上りホーム(大日方)の新設と、コンコースの拡幅を行いました。
新大阪駅(御堂筋線)
「日本トイレ大賞 国土交通大臣賞」
日本トイレ大賞 太田国土交通大臣賞
名称 | 大阪市営地下鉄御堂筋線 新大阪駅トイレ |
受賞者 | 大阪市交通局 鉄道事業本部建築部 |
受賞年 | 2015年 |
新大阪駅全てのトイレが…というわけではなく中改札前コンコースのトイレが日本トイレ大賞を受賞しています。
鉄道駅のトイレでは初の「日本トイレ大賞」を受賞。トイレのリニューアルに力を入れている大阪メトロとしては名誉な賞です。
心斎橋駅(御堂筋線)
「第一回 近畿の駅百選」「土木遺産」
土木遺産
名称 | 心斎橋駅舎他、御堂筋線の地下駅群 |
選奨年 | 2008年度 |
選奨理由 | 半楕円アーチ型の構造により高い天井と柱のないプラットホームが可能となって広大な空間をつくり出し、照明器具や壁の色彩の工夫も加わって、開放的な地下空間として市民に親しまれている。 |
大阪地下鉄で最初に開業した、心斎橋駅・淀屋橋駅・梅田駅の3駅が歴史的な土木構造物を讃える土木遺産に選出。
ちなみに、本町駅は最初に開業した駅の中で唯一含まれていないようです。半楕円アーチ型構造ではない(中心に柱がある)からでしょうかね。
こちらも開放的なアーチ型で歴史的な駅であることから選出されたのでしょうね。
土木遺産に選出された心斎橋駅・淀屋橋駅・梅田駅の3駅のうち、心斎橋駅が選出されているのは、歴史的には心斎橋駅の方が文化圏の中心だからでしょうか。
内装がリニューアルされてもなお開放的なアーチは健在です。
淀屋橋駅(御堂筋線)
「土木遺産」
上の心斎橋駅と一体での受賞ですので、説明は割愛します。
梅田駅(御堂筋線)
「第四回 近畿の駅百選」「土木遺産」
「1989年 関西支部技術賞」「ギネス世界記録」
土木遺産に関しては心斎橋駅と一体での受賞ですので、説明は割愛します。
歴史的にも意匠的にも大阪メトロを代表するホームではありますが、近畿の駅百選に名を連ねたのは最後に滑り込んだ形なんですね。
(近畿の駅百選は各回で25駅ずつ選出し、4回かけて100駅選出した)
関西支部技術賞
業績名 | 地下鉄御堂筋線梅田駅の改造工事 |
受賞者 | 大阪市交通局 株式会社大林組 |
受賞年 | 1989年 |
評価された業績 | 既設構造物の仮受杭として複合摩擦杭を技術開発した。 |
南行ホームは平成初期の輸送力増強工事で増設されました。その頃には地下街も十分に発展しており、増設するホームの直上にも構造物があります。その工事の際に梅田地下街を支える新技術を開発したそうです。
北行ホームが特徴的なので南行ホームはあまり目立ちませんが、すごい技術で作られているんですよ。
照明普及賞
業績名 | 地下鉄御堂筋線 梅田駅 |
受賞年 | 2015年 |
駅リニューアル後の梅田駅2番線ホームアーチ部で使用されている照明が、照明普及賞を受賞しています。
天井と照明が一体となっており、魅力的な空間をデザインしています。
ギネス世界記録
記録タイトル | 地下におけるLEDスクリーン最大ディスプレー (英語名 Largest underground LED screen display) |
記録数値 | 159.89 m2 |
受賞者 | |
受賞年 | 2019年11月30日(土) |
駅リニューアルで新設された2番線ホームの巨大ディスプレイ(Umeda Metro Vision)が、地下最大サイズということでギネス登録されています。
その大きさは40m×4m。設置当初は「電車2輌が入るLEDモニター」と告知されました。
現在は映画や舞台などの広告が週替わりで放映されています。
ディスプレイ下の壁面にはギネス記録を記念したパネルが掲示されています。(先日確認したところ外れていました…。理由は不明です。)
さて次のページでは今回のまとめと、ちょっと珍しい「タイトルホルダー駅間」を紹介します!
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