【2021/10/07更新】新駅に停車する列車種別について加筆しました。
阪急神戸線の西宮北口駅~武庫之荘駅間で設置が検討されている「武庫川新駅(仮称)」について、兵庫県・尼崎市・西宮市・阪急電鉄が合意したことが明らかになりました!
ただ個人的に気になるのは、このホームがとても変則的な2面ホームなんですよね…
武庫川新駅の設置に検討合意
80年越しの悲願実現へ
阪急神戸線の西宮北口駅と武庫之荘駅の距離は約3.3kmもあり、阪急神戸線の中では最も距離がある区間です。そこで構想されたのが、最も離れた2駅のほぼ中間に位置する武庫川上での新駅設置でした。
新駅の構想は1942(昭和14)年からあったようですが、機運が高まった西宮側に対し、尼崎側は財政難を主な理由に検討会への出席さえも拒み続けてきたようで、「市境である河川上に駅を設置する」という事情から、なかなか進展しなかったようです。
利便性の向上に加え、周辺駅の混雑緩和、一時避難所としての活用もできるというメリットが試算されたことで、尼崎市は姿勢を変えて新駅設置の検討に合意したそう。
今後は兵庫県、阪急電鉄と4者で連携して国に補助を求めつつ、地元への説明を本格化させていくそうです。
阪急電鉄によると、新駅を「普通」や「特急」など、どの車両が止まる駅にするかは未定だとしています。
【2021/10/07更新】阪急は、武庫川新駅には普通のみが停車させることを現在構想しているそうです。
現在考えているのは、普通車止めて、あとは特急が西宮北口に止まるということで乗り換えていただくというかたちになるのかなと。
サンテレビNEWS「阪急武庫川新駅構想 詳細を徹底解説」
川の上に変則的な2面ホーム
改札口は武庫川の両岸に1か所ずつ合計2か所設置、エレベーター、エスカレーターも設置し、さらにホームには可動式ホーム柵(ホームドア)を設置する方向で検討しているようです。
武庫川新駅は「川の上」に設置される駅です。「川の上をまたぐ駅」数あれど(それでも少ないですが)、ホームのほぼ全体が川の上にある駅はかなり珍しいです。といっても武庫川を下っていった先の阪神武庫川駅も川の上にある駅で有名だったりします。
また新駅は既に存在する上下線の2本の橋の間に乗せる形になるようです。もともとこの橋(武庫川橋梁)は上下線でそれぞれ独立した橋になっており、2本の橋の間にはスペースが開いていました。そのスペースを上手く活用して駅を作ろうということです。
ここで気になることが1つあるのですが、線路と線路の間にホームを作るのにホームが分かれているんですよね…。断面イメージ図を見ると、明らかに2つの橋の間に1つの台座を乗せているのに、線路ごとに完全に分離したホームが設置されています。
わざわざ分けているのですから、素人には分からない何か深い事情があるのでしょうね。この点なども事情が判明し次第まとめていきたいと思います。
事業概要
新駅名称 | 武庫川新駅(仮称) |
事業費 | 約60億円 ・駅舎など鉄道施設:約50億円 ・駐輪場:約5億円 ・周辺道路(西宮市):約1億円 ・周辺道路(尼崎市):約4億円 |
費用負担 | 鉄道施設・駐輪場:約55億円 国・自治体(西宮市・尼崎市)・阪急で3等分し、約18.7億円ずつ 周辺道路(西宮市):約1億円 国・西宮市で2等分し、約0.5億円ずつ 周辺道路(尼崎市):約4億円 国・尼崎市で2等分し、約2億円ずつ |
総額及び負担割合は各事業者の負担額を概算で想定するために算出したものであり未定です。
参考文献
神戸新聞NEXT「阪急「武庫川新駅」実現へ 80年来の悲願、4者合意 西宮、尼崎両市で具体化へ検討」
武庫川周辺阪急新駅に関する検討会「(仮)武庫川周辺阪急新駅設置による効果・影響について 」(平成28年12月)
武庫川周辺阪急新駅に関する検討会「(仮)武庫川周辺阪急新駅に関する検討について 報告書」(令和3年9月)
サンテレビNEWS「阪急武庫川新駅構想 詳細を徹底解説」
コメント
その武庫川新駅から武庫川に沿って武庫川線につながる線路作られんかなぁ