阪急箕面駅は、長い阪急の歴史の中でも、最初に開業した駅として有名です。1910年に開業した当初は駅名は箕面公園駅で、さらにはループ線で折り返していたそう。
そのループ線を再現したジオラマが箕面駅にて展示されているとのことなので、今回は実際に見に行きました!
また箕面線牧落駅は1921年開業で、今年で100周年!それを記念したヘッドマークがついた車両も撮影してきました!
阪急箕面駅のループ線ジオラマ
ジオラマが設置されているのは改札入ってすぐの壁沿い。大きい看板があるので分かると思います。
設置期間は2021年12月21日(火)~12月28日(火)の一週間です。
制作はええ・みのお推進市民の会(ポスターには福西治さん)。正確には1911(明治44)年10月に開催された箕面山林こども博覧会のジオラマのようです。ループ線の中が第一会場、駅北(画像左)の箕面動物園が第二会場となっていたようです。
「箕面山林こども博覧会」のようす
箕面山林こども博覧会は、ラケット形線路内運動場を第一会場、箕面動物園を第二会場として、明治44年(1911年)10月10日から末日まで開催されました。こどもを対象にした博覧会としては、非常に早い時期のものです。
ジオラマの解説より引用
第一会場では、円形のレールの上を児童電車が走り、その内外に、「富士山すべり」(すべり台)や「ピラミッドに獅子」(トンネル)、ブランコなどの大型遊具がもうけられました。象の曲芸もありました。
第二会場には、園内のあちこちに幼稚園児や小学生の作品展示場があり、昆虫館も登場しています。ラクダやロバにこどもを乗せて会場内を周遊したり、こども向けの理髪室や写真室もありました。
こども向けの催しのほかに、回生病院小児科によるおむつの展示や、おとなを招待しての研究会も開催されました。
また滝道から動物園に架かる蓬莱橋(ほうらいばし)を五条大橋に見立てて牛若丸と弁慶の人形を配置し、動物園内を流れる川には桃太郎の桃などを置き、お伽倶楽部らしい演出をしています。
ループ線が使われていた時期は降車ホームと乗車ホームが分かれていました。乗客を降車ホームで降ろし、乗車ホームまで周ったのち乗客を乗せていたようです。
どちらのホームも1両編成対応ですが、乗車ホームの方が立派に見えますね。
当時の阪急は貨物輸送も行っていて、降車ホームの手前には貨物駅もあったようです。貨物駅の前だけは複線になっていますね。
ループ線にしていた理由は多くの乗客を効率よくさばけるようにとのこと。箕面は元より観光地であったからです。また集電に使われていたトロリーポールに関する理由もあったようです。トロリーポールはパンタグラフとは違い、折り返す際にポールを架線から外して別の架線に付け替える必要があったそう。ループ線だとその手間を省くことができるんですね。
阪急牧落駅100周年ヘッドマーク
牧落駅は1921年12月30日に箕面駅〜桜井駅間に開業。今月中に100周年を迎えます。
それを記念したヘッドマークを付けた電車が、箕面線を走っています!(掲出期間12月1日〜12月30日)
偶然だったのですが、箕面駅に留置されていた電車がHM付きの電車だったので、撮影してきました!
箕面市のPRキャラクター「滝ノ道ゆずる」くんが描かれているかわいらしいポスターです。
撮影中にタイミングよく方向幕が回ったので、いくつか載せておきます。
さらにさらに偶然が重なり、ご本人登場!
この電車のPR撮影かなにかを行っているようでした。実物はもっとかわいかったです。ゆるキャラグランプリ上位常連なだけのことはありますね。
この写真が今回のお気に入りです。
参考文献
伊原薫「関西人はなぜ阪急を別格だと思うのか」交通新聞社
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