大阪メトロの駅には発車標というものが設置されています。
公式には「旅客案内表示装置」と呼ばれ、列車の行先表示や接近表示、警告表示などをしています。また機種によっては運行情報や啓発情報、イベント案内なども行い、情報提供端末として活躍しています。
今回は、大阪メトロの各路線で現在使用されている発車標のデザインを、紹介していきます!(過去のものは掲載していません。)
現在大阪メトロで使用されている発車標
動画もあります!
今回紹介する発車標のほとんどを動画でもまとめていますので、そちらもセットで楽しんでみてください!
御堂筋線
御堂筋線では4代目となるこの発車標。御堂筋線のほとんどの駅ではこの形式が使用されています。1999年から使用開始。LEDタイプになります。また天王寺駅やなかもず駅では、先発表示もあります。
接近放送と同時に接近案内【電車にごちゅうい】が流れるタイプです。
本町駅 小型発車標
本町駅は主に「4代目」が使用されていますが、d-3階段付近にあるは1台だけは小ぶりなサイズです。本来なら3段目にある啓発案内表示がありません。
本町駅以外にも、谷町線阿倍野駅や、四つ橋線玉出駅にもこのサイズの発車標があります。
淀屋橋駅 小型発車標
淀屋橋駅梅田方にはこんな発車標もあります、
本来縦2段になってる行先表示と接近表示が、横並びなっています。そして啓発案内表示はありません。
というのも、この付近は天井かかなり低いのでこのような超特殊仕様になったようです。
天王寺駅 小型発車標
天王寺駅には1段目の行先案内しかない発車標もあります。
これも天井関係でしょうか。
江坂駅 5代目発車標
御堂筋線では5代目で、江坂駅にのみ設置されています。今後増えていくであろう(推測)形式だと思います。2021年2月から使用開始。フルカラーLEDタイプになります。
御堂筋線では唯一駅ナンバリングが表示されていたり、発車時刻を表示できる仕様になっていたり(現在表示なし)と進化がすすんでいます。
詳しくはこちらでも紹介しています!
谷町線
谷町線では 2(?)代目となるこの発車標は谷町線ほとんどの駅で使用されています。2001年ころから使用開始。LEDタイプです。
阿倍野駅
これも淀屋橋駅と同じく天井の高さの都合で行先表示と接近表示が横並びになったタイプです。ただし淀屋橋駅と異なり、啓発案内表示が存在します。
ちなみに文の里駅には本町駅と同様な小型発車標もあります。
谷町四丁目駅
現在谷町線で使用されている発車標では最古参。他のよりはちょっと大型サイズです。
谷町線発車標リニューアル時に、先行して谷町四丁目の発車標を更新しました(現在のやつ)が、他駅は別形式の発車標が導入されました。ぼっち…。
四つ橋線
四つ橋線では 2(?)代目、全駅で使用されています。?年から使用開始。LEDタイプです。
「谷四はぼっち」と先程書きましたが、実は四つ橋線の発車標と同じ形式なんです。谷四発車標と同時期に設置されているようです。
中央線
中央線では2代目となります。2007年2月5日より使用開始。LCDタイプです。
これまでの発車標と違い、時計がついているのがおもしろい。ただ電車の発車時刻はないんですよね。
また接近表示で車両が近づいてくるアニメーションが流れるのですが、それが「マルコ付き」の車両なんですよ!!
2018年2月1日からデザインが若干リニューアルされ、現在の形に。また2020年3月11日頃からは、薄型ディスプレイも使用されています!
千日前線
千日前線では2代目となります。2005年に使用開始。LCDタイプです。
中央線と似たタイプですが、接近表示のアニメーションは異なっていて、25系が近づいてくる雰囲気になっています。
また千日前線は接近放送が流れた後に接近案内【電車にごちゅうい】が流れるタイプで、大阪メトロでは少数派です。
堺筋線
堺筋線では2代目となります。2012年から使用開始。フルカラーLEDタイプです。
阪急と相互直通運転を行っているため、列車種別「普通」や「準急」などが表示されるようになっています。
また堺筋線は接近放送が流れた後に接近案内【電車にごちゅうい】が流れるタイプで、大阪メトロでは少数派です。
さらに堺筋線の発車標は、その時期の行事に合わせてイラストが表示されることがあります!詳しくは下の記事で紹介しています!
天下茶屋駅
天下茶屋は終端駅のため特殊な発車標になっています。なんと次々発までの表示が出てくる優れもの!
長堀鶴見緑地線
長堀鶴見緑地線では2代目で、全駅で使用されています。。2018年10月から使用開始。フルカラーLEDタイプになります。
駅番号や4ヶ国語表記が出来るようになった、今時ならではのモデルです。また啓発案内表示は分離しており、ホーム内側に別筐体が設置されています。
大正駅 初代発車標(大正止)
長堀鶴見緑地線の終端駅である大正駅は、2番線が下車専用ホームになっています。また全列車が大正駅止まりのため、発車標に「大正止」とシールが貼られています。電気代節約ですたぶん。
またこの発車標は初代の発車標です!(反対ホームは更新済み) ここに関してはわざわざ更新する必要がなかったんですね。
今里筋線
今里筋線では初代のこのタイプ、全駅で使用されています。開業時(2004年12月24日)から使用開始。LCDタイプです。
現在スタンダードになりつつある大阪メトロの発車標デザインの先駆けとも言える存在で、時刻や到着案内時の車両イラストなどは今里筋線が最初でした。
2019年8月末からは薄型ディスプレイに更新されていますが、画面内のデザインは変わっていないので初代と当記事では書いています。
南港ポートタウン線(ニュートラム)
ニュートラムでは2代目となります。2012年から使用開始。フルカラーLEDタイプです。
全体的に文字を詰め込んでる印象があります。駅ナンバリングと「ゆき」は横並びできなかったのかな…とかですね。
あと大阪メトロでは珍しく接近案内(電車にごちゅうい、電車が到着します、など)がありません。
北大阪急行
千里中央駅
御堂筋線と相互直通運転を行っている北大阪急行では、基本的に御堂筋線と似たデザインの発車標が採用されています。といっても全く同じではありません。番宣表示にラインカラーがなかったり、そもそもフォントが違ったりします。
屋根が低い場所では阿倍野駅タイプの発車標もあります。
近鉄けいはんな線
けいはんな線も発車標の種類が豊富です。
終端駅である学研奈良登美ヶ丘駅では、両ホームの発車標が一体になっています。そのため「次の電車」案内がありません。(基本的に近鉄の発車標に次の列車案内はないのですが、大阪メトロと相互直通運転していると思うと違和感を覚えたりもします)
また出発順は矢印で案内する形式です。
けいはんな線の奈良県側にある生駒駅(けいはんな線ホームのみ)、白庭台駅、学研北生駒駅にて採用されている発車標。御堂筋線、谷町線などで採用しているものと酷似しています。
始発駅でないのに発車時間が表示されているのはけいはんな線オリジナルです。
そして最後はこれ。けいはんな線大阪府側の荒本駅、吉田駅、新石切駅で使用されている発車標です。反転フラップ式(いわゆるパタパタ式)のやつ。
80年代頃までは全国的に主流だったようですが、現在はLED・LCD式に更新されて淘汰されつつあります。
この駅のパタパタは行き先によって英語併記されてるものとされてないものがあるのも面白いです。
参考文献
Osaka-Subway.com「大阪の地下鉄、行先案内機(発車標・旅客案内表示装置)の歴史① 行灯・LCD・プラズマ式編」
「大阪の地下鉄、行先案内機(発車標・旅客案内表示装置)の歴史② LED式編」
「大阪の地下鉄、行先案内機(発車標・旅客案内表示装置)の歴史③」
なにわの地下鉄「谷町線」
電気車研究会「鉄道ピクトリアル 8月号 臨時増刊 2019年8月増刊 NO.963、特集 大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)」p.77
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