大阪メトロ堺筋線が直通する阪急千里線、そして阪急京都線の2路線がX字に平面交差することで有名な阪急淡路駅周辺では、2028(令和10)年度末の線路切替に向けて30年がかりの大規模な高架化工事を行っている途中です。
正式には「阪急電鉄京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業」と呼ばれるこの工事。管理人メトロポリマンにとって1番の醍醐味は、淡路駅が2路線が平面交差する配線を、上下線が分かれた2層構造の駅へと変えて、交差支障を解消することにあります!
そんな一連の高架化について5年ぶりに現地を探訪してきました!
今回の記事では、過去に撮影した写真と比較しながら工事の経過を見ていきます!
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|---|---|
| まとめ解説 「阪急京都線・千里線(淡路駅付近) 連続立体交差事業」まとめ |
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| 現地探訪 2020年6月[前編] |
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| 現地探訪 2020年6月[後編] |
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| 現地探訪 2021年2月 |
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| 現地探訪 2026年5月 |
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| 路線図 配線略図 配線図(各駅) 配線写真 阪急 京都線 |
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| 路線図 配線略図 配線図(各駅) 配線写真 阪急 千里線 |
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| 高架化前後の比較 配線図(各駅) 淡路駅 |
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この工事では長い区間を8つの工区に分け、多数の事業者が並行して効率的に工事を進めています。
工区によって進捗はさまざまですが、完成に向けて着々と進んでいます。
前回と同じように、今回も第1工区から順番に工事現場を紹介していきます!
阪急淡路駅高架工事を見に行きました!
第1工区 崇禅寺駅周辺
まずは第1工区から。京都線南方~崇禅寺の駅間、崇禅寺駅の建設を担います。この区間は仮線工法・直上工法で工事が進んでいます。
仮線工法…既存の線路の横に仮線を作り、線路を仮線に切り替え。この跡地に構造物を構築する工法。
直上工法…既存の線路の真上に構造物を構築する工法。
では南方駅から崇禅寺駅に向かって進んでいきます。
くにじまテニスコート付近の、地上区間からの上り坂がある区間です。

順調に構造物は完成しています。写真外でまだ橋桁が繋がっていない部分も少しだけありました。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

崇禅寺駅は現在の地上駅の直上に高架化されます。高架後も現在と同じく2面2線ホームの予定です。完成イメージは以下の通り。


現在の仮設改札口を撮影。完成イメージに近い位置・アングルで撮影した気になっていましたが、記事執筆中に見返してみると結構ズレてた気もしてきました。
次は淡路側の踏切内から崇禅寺駅を見ます。

本当に駅の直上に構造物が立つことが分かります。完全にホーム・線路を覆っているので、現ホームは陽が差し込まずかなり暗い印象を受けますね。
前回見た時には橋脚を建設している途中でした。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月も大差ない状態でした。
第2工区 崇禅寺駅~淡路駅
第2工区は京都線崇禅寺~淡路の駅間を担当します。この工区は特に建設用地が少なく、すべて直上施工で工事が進んでいます。

橋脚は概ね立っており、結構工事が進んでいる印象でした。また第2工区の橋脚はほぼ建てられているように感じました。橋桁もかなりできています。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月も大差ない状態でした。
第3工区 淡路駅周辺
第3工区では、淡路駅、京都線梅田側の駅間の一部、千里線天神橋筋六丁目側の駅間の半分ほどを担当。道路「歌島豊里線」の交差部も含みます。仮線工法・別線工法・直上工法で工事しています。
別線工法…既存の線路の横に構造物を構築する工法。
さっそく今回の高架化工事の目玉(と思っている)の、道路「歌島豊里線」をオーバークロスする巨大な2層トラス桁を見てみます。
この付近では線路の上下線が立体的に2層構造になっています。
京都方面(上り)線が下、大阪方面(下り)線が上なので若干ややこしいのです。
まずは京都線側の2層トラス桁から。歌島豊里線と阪急の側道の交差点から撮影しています。

崇禅寺側に2つ目の短い2層トラス桁が架かっていました。(上画像のトラス橋桁のうち右側)
錆の色で架橋した時期が異なることが分かります。先に架橋された長い2層トラス橋の方は錆で赤みがかっていますね。これは強度を保つためにあえて桁の表面に付けられた錆です。
阪急公式の活動レポートによると、2024年5月末に横の工事ヤードから横移動して架設する「横取り架設方式」で架設されたようです。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月も大差ない状態でした。
次は千里線側の2層トラス桁です。

千里線の橋桁は曲線になっています。大林組のコラムによるとこちらも「横取り架設方式」で架設されたようです。
淡路駅の崇禅寺側にある一小川踏切・国次踏切の前に来ました。

2層ともに橋桁がしっかりかかっています。画像では手前の京都線しか見えていませんが、奥にある千里線でも橋桁が架かっていました。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

そして肝心の淡路駅舎を見ていきましょう。
駅東側の完成イメージが下の画像です。

近隣にビルが多くて同じアングルで撮影できなかったので、東改札口前の屋外駐輪場の奥から撮影してきました。

進撃の巨人の壁のごとくそびえ立つ新駅舎。あの壁は約50mですが、淡路駅は約30mの高さのようです。これでも十分圧迫感がありますね。
1・2Fは構造物の構築が完成、ホームのある3・4F部分は外壁までほぼ完成に近づいています。
完成イメージ図において、白黒のストライプがある2Fの飛び出した部分が、写真の正面にあたりそう。コンクリートが飛び出しているのが分かるでしょうか。飛び出した部分がどのような用途で使用されるのかは全く想像がつきません。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

改札口寄りで撮影しています。
続いて淡路駅の西側です。完成イメージが下の画像です。

完成イメージ図よりやや左側(北東)から撮影してます。
間に現在の営業線があります。

こちら側から見ても迫力がすごいです。工事の進行度合いは西側とほぼ変わらないようです。
ただ2Fの飛び出た部分が構築されていないようです。営業路線の直上で工事する必要があるため手を付けられていない気がします。線路を切替えて現在線を撤去された後になるのでしょうか?
第4工区 淡路駅~下新庄駅・JRおおさか東線 交差部
第4工区では、淡路駅、京都線京都側の駅間の一部、千里線淡路~下新庄の駅間を担当。JRおおさか東線の交差部を含みます。仮線工法・別線工法・直上工法で工事が進んでいます。
まずはJRおおさか東線の交差部に来ました。ここはおおさか東線に加えて地上の営業線とも交差する地点で、両方を上空で跨ぐ必要があり、非常に長い橋が架かるのが特徴的。特に千里線側の2層トラス桁は約76mもあり、線路上空に架橋するのは阪急でも過去に前例のない規模です。
まずは千里線の2層トラス桁から見ていきましょう。

以前と比較すると、橋桁全体に赤い錆が付いており、橋桁内側にはコンクリートが打設されています。こちらの錆も強度をつけるためにあえて付けられています。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

次はJR淡路駅の西口から、京都線の橋桁を見てみます。

以前来た際には京都線の橋桁はまだ架橋されていませんでしたが、2022年12月6日に架橋。現在はしっかり赤い錆も入っており、橋桁上のコンクリートの打設も行われていました。
ちなみに京都線の桁はJR淡路駅のホームの真上に覆いかぶさっています。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

もう一度千里線に戻って、おおさか東線を越えて、下新庄方面に少し進みます。

このあたりを境に、下新庄方面は直上施工での工事区間になります。
橋脚の構築は概ね完了し、橋桁の構築が徐々に進んでいるところです。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

第5工区 淡路駅~上新庄駅
行ったり来たりしますが今度は京都線です。
第5工区では京都線淡路~上新庄の駅間を担当。仮線工法で進んでいます。
まずは菅原北公園の付近です。

この付近の構造物はかなり完成に近づいている印象があります。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

少し上新庄方面へ移動して、ファミリーマート菅原北公園前店の前の交差点です。

以前は道路との交差部の橋桁が架かっていませんでしたが、現在はどこも橋桁が架かっていますね。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

府道14号との交差部北側の歩道橋に来ました。左が上新庄方面、右が淡路方面です。
この付近から現在の本線から分離して、かつ淡路方面に向かって上下線が2層になっていきます。

手前が現在の営業路線で、奥の黒い橋桁が新しいものです。
写真では分かりずらいですが、この橋桁の淡路方面の線路部だけ淡路方面に向かって上り勾配がついています。
前回の撮影時には、道路の左右にある橋脚も橋桁もありませんでした。
以前撮影した写真との比較
2026年5月(今回)

橋脚の下り線側(写真手前)が、淡路方面(写真左)に向かって上り勾配がついています。
2021年2月

2020年6月

第6工区 柴島駅周辺
いきなり場所が変わって、柴島周辺の第6工区まで来ました。
第6工区は千里線の淀川交差部付近~柴島駅の区間、柴島駅、柴島駅~淡路駅の駅間の半分を担当。仮線工法・別線工法で工事が進んでいます。
まずは工区南端の淀川に近い位置から。この辺りが現在線と高架線が分岐する位置になります。
右奥が淀川の方向です。うっすら橋脚が見えます。

手前が高架線で、左奥に見えるのが営業路線です。今の営業路線は仮線で、元々の線路は高架線の位置にありました。構造物はかなり完成している印象を受けます。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

続いて柴島駅の天神橋筋六丁目方面の踏切より。天神橋筋六丁目方面を望みます。

こちらも構造物はかなり完成している印象です。以前訪れた際にはまだ更地で何もない状態でしたので、大きく工事が進んでいたようです。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

柴島駅は、2面2線ホームから1面2線のホームに変更される予定です。

完成イメージ図と似た構図で撮影すると、駅の跨線橋で高架線が結構隠れてしまうので、跨線橋で撮影した写真と比較します。

外装も含めて駅は完成に近づいていそうです。
駅名が掲出される茶色の壁面の位置が完成イメージと異なっていますね。
跨線橋がちょうどよく高架線を望める高さな気がして、一度駅に入ってここから駅を見てきました。今年春から始まった20分入場無料制度に助けられています。

なんとホームの構築も相当進んでおり、上屋に架線柱、階段、エレベーターの構築も進んでいそう。さらには線路まで既に設置済みだったのが今回一番の驚きでした。この第6工区はインフラ部の工事がかなり完成に近づいているようです。
柴島駅淡路方面の踏切より、柴島駅を望みます。

営業線と高架の間に緑のネットを張ってはいるものの、もはや工事が終わってすらある佇まいをしています。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月(当時の記事では未掲載)

第6工区はかなり完成に近づいている印象があります。構造物がかなり完成してきていたり、さらには線路まで引いてる箇所もあり、順調に進行していそうです。
第7工区 下新庄駅周辺・東海道新幹線交差部
第7工区は千里線の新幹線交差部、下新庄駅を担当。仮線工法・直上工法で工事が進んでいます。
まずは阪急千里線と東海道新幹線が交差する地点です。
どうしても高架化するには元々高架の新幹線をさらに上から超えるしかないため、この周辺の高架はかなり高さがあります。新幹線を渡ってすぐにある下新庄駅のホームの高さは25mになります。

交差部はまだ工事が進んでいません。橋桁の前に橋脚がまだ建設中な状況です。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

柴島駅は、2面2線ホームから1面2線のホームに変更される予定です。


現在はまだ橋脚の構築中の箇所が多いです。橋脚が完成した画像奥では、橋桁の構築が始まっていますね。
以前来た時には、まだ用地買収が完了しておらず民家が残っていました。
以前撮影した写真との比較
2021年2月

2020年6月

また現在の下新庄駅は線路・ホームともに仮線へ切り替わっており、千里線では初の1面2線ホームとなりました。淡路方面ホームは2024年11月30日に旧ホーム外側の新設ホームへ、北千里方面ホームは2026年2月7日に旧淡路方面ホームへ切り替わっています。
(淡路駅が2面4線、その他は2面2線(ただし天神橋筋六丁目は1面2線)です)
こちらの写真では、下新庄駅の吹田側にある踏切から駅を望んでいます。

以前撮影した写真との比較
2021年2月

第8工区 下新庄駅~吹田駅・神崎川橋梁の架け替え
第8工区は千里線の下新庄~吹田の駅間を担当します。神崎川橋梁も含みます。仮線工法で工事が進んでいます。
神崎川橋梁に来ました。この橋梁も仮線工法で工事するため大掛かりな工事です。
まず使用中の橋の横に仮橋を架けて、線路を移設したのち旧橋を撤去。その後、旧橋の跡地に新しい橋を架けて再度線路を移設する、という大工事。この工事中に2回も橋を架けることになるのが驚きですよね。
下新庄側の河川敷から撮影しています。手前が新しい橋で、もう架設されていますね。

阪急公式の活動レポートによると、この橋梁は2021年8月~22年8月に約1年かけて右岸(吹田駅方面)から押し出して架設したようです。
以前撮影した写真との比較
2026年5月(今回)

2021年2月

2020年6月

以上で終了になります!
実に5年ぶりの撮影で、比較してみるとたくさんの変化がありましたね。
現状のスケジュールでもあと2年以上かかるこの工事。大阪メトロポリスでは今後も「阪急電鉄京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業」を定期的に追っていきますよ!
引用・参考文献
大阪市「淡路駅 イメージ図」(2026.05.04閲覧).
阪急電鉄「淡路駅周辺連続立体交差工事進捗状況」(2026.05.04閲覧).※24年6月公開分
阪急電鉄「淡路駅周辺連続立体交差工事進捗状況」(2026.05.04閲覧).※22年12月公開分
阪急電鉄「気になる淡路駅周辺の高架化工事!その現場に潜入!!」(2026.05.04閲覧).
大林組「阪急電鉄京都線・千里線と淡路駅の高架化に挑む」(2026.05.04閲覧).









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